静かな夜の海 すべてはここにある

夕べ、真夜中の湘南の海に行った。
土曜の夜、三連休でもあるのに誰一人いない。
道路を走る車もまばら。
少し欠けようとしている満月が天上に美しく輝き、
星が静かに瞬いている。
穏やかな波が往来する柔らかなさざ波の音。
冷たい空気が気持ちいい。
ただそこにたたずんでいるだけ。
夜の暗さの中にある月や星、打ち寄せる波の白、遠くに見える街の明かり。
それらで見える自分の手足。
隣に居る人の存在の気配。
ああ、何もなくていい。
何もしなくていい。
すべてがここにある。